当局の学生対策的行為を弾劾する


東京工業大学全学闘争委員会
69・2・13


当局の学生対策的行為を弾劾する

 昨日、我々は当局の一方的な団交拒否に抗議し、同時に五項目要求貫徹の大衆団交を断乎として実現するために、各門をバリケードで封鎖し、教授会メンバーの構内立入を禁止し、登校してきた教授会メンバーに団交を支持しそれに参加すべきであるという抗議と説得の闘いを展開しました。
 ところが、大学当局は各教授、助教授、講師に対して 「登校するな」 という指令を昨夜半に出し、実際に大学に来た教授はわずかでした。そのうち四名の人が団交を拒否しました。
 「私は教授会の一構成員として、教授会の決定に目下従っているので今回の団交は拒否します。
但し、教授会の多数決に基き、方針が変更され次第、必ず参加します。       松山正男」

 また二名が、団交を支持し、参加を受諾しました。一方、学長の自宅は数名の制服警官によって警備されていました。学生が近くの交番で学長宅の道順を聞いたところ、身分証明書の提示を強要され、「もっと沢山の仲間が来るのか」などという質問をされました。午後には学長宅の前の道路の情況を私服刑事が巻尺を持って測っていました。この一連の事実はいったい何を物語っているのか!
あまりにも明らかではないか。徹底的なまでの学生不信であり、学生対策的行為であり、既に大学当局は学生に対して警察力を使うということを示しています。
 昨日、学長は文京区の日立製作所内にある日立病院に入院し、そこで午後六時より記者会見を行ないました。さらに各新聞社に、新聞発表をするまではその内容については学生に知らせないように口止めさえしていました。

 その記者会見には馬場(物理)永井陽之助(人文)両教授が参加し、彼らが主になって行われました。記者会見の後、彼ら二人に会って、明日(本日)三〇五講義室で記者会見についての報告と説明をするよう要求したところ、十一日の厚生補導委員会で「団交を含め学生との交渉には一切応じない」ことが決定されているという答が出されました。
 また新橋の蔵前工業会館では昨日午後一時〜三時まで重要な会議が行われ、本庄、川上、舟木等のボス教授、評議員が参加しました。三暗からは場所を変えて別の会議が行われています。蔵前会館に「本庄教授はいますか」との問合せたところ、「教えることはできない」という意図的な対応がなされた。

 このように当局は学外で闘争圧殺のための陰謀と収拾策動に精力的に活動しつつ、他方では、学生に対して「卒業、進級ができなくなるぞ」というおどかしをかけて来ています。白く「後期試験開始のタイムリミットは二月二六日である」「学生が教務部長室、理工学部長室を占拠しているので事務が乱れ、卒業、進級事務ができない」また研究室は四年生に対する目付役の作用をし、「卒業」をエサにしめつけを行なっています。
 =某教授の証言=
 二月二日の全学教授会で「団交拒否」が決定されており、それ以後教授会が開かれていないのでそれが大学当局の現在の方針である。二・四団交も大学側は初めから拒否するつもりであった。「公開、対等」の条件は団交を拒否するための方便に過ぎず、学生側が二・三予備接衝に「十五人代表方式」 で応じたにしても、団交は拒否されている。
 学友のみなさん!

 大学当局の驚嘆する程一貫した闘争圧殺・収拾策動・収拾策謀を粉砕しつつ、スト体制を堅持し五項目要求貫徹、東工大学園闘争勝利に邁進しようではありませんか。




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