我々の全思想性、全物理力を結集し、
全学封鎖を貫徹せよ!

横浜国立大学全学共闘会議
1969・3・12

我々の全思想性、全物理力を結集し、全学封鎖を貫徹せよ!

 闘う全ての学友諸君!
 我々は今、断固として、全学封鎖を敢行せねばならない。中村学長が逃亡、岩田課長が逃亡、そして中教審答申という、三段の攻撃の本質を、徹底的に暴露せねばならない。
 中村は、我々の岩田に対する執拗な追及を避けるために、自ら文部省へ出頭し、岩田の科学博物館への降任、正藤次長に対する訓告を密約した。軽薄に考えると、五項目要求の中の「学生部次長・課長を罷免せよ」 のために努力しているように見えるがそれは間違いで、彼が一貫して岩田の出席を拒否してきた事、この降任問題に対し、評議会から正式発表が全くないことから察して、彼が、我々の追求を不可能にしようと意図したことは明白である。だが、彼は誤まった。我々がこれで増々教授会がいかに事務機構に組しかれているかを再確認するばかりだからである。我々は、あくまでも中村・岩田を団交に呼出し、暴露作業を続けていかねばならぬ。一方、事務管理機構の上部中枢なる文部省は、全国で遼原の火の如く燃えひろがる学園闘争に対し、打つすべを失い、結局、中教審答申(但し学生の地位のみ)という形で学園闘争=治安問題という形で、ただもう闘いを圧殺する以外に何のすべもなくなってしまったのである。

今、新たな危機を迎えた世界帝国主義の前に彼らブルジョアジーには七〇年″しか目がない。すべての政策が七〇年″から逆規定的に出てくるのだ。

 我々は、約一カ月半にならんとするバリケード闘争の過程で、学生部を始めとする事務機構に支配され、屈従する教授会の存在、こうした大学の帝国主義的な管理機構の否定、又、帝国主義的再編の中で、既に形骸化し、腐敗してしまった学問、研究の根底的な否定の立場から、今ここに、大学の全事務管理機構、全学間・研究機能の停止を宣言し、全学封鎖を敢行する。

我々は今、敵対者に対する打撃拡大としてのみではなく、厳しい自己検証を問われている。何よりもまず自己の日常性を自ら否定し学生としての、又、もっと普遍的に人間として自己の存在自体を問いつめなければならない。おそらく権力との真向からの激突が予想されるが、熾烈な闘いをやりつつ、目的意識的にかつ実践的に否定を止揚し新たなる運動形態を作るべく試行錯誤を繰返さねばならない。

我々はSTOPする事はできない。
まさに「帰る処」なき闘いである。
全学封鎖は我々にとっても、又敵対者(当局、国家権力)にとっても、大変な事である。それ故、敵との対決はひどく熾烈になるだろう。我々の思想性が高ければ高い程それが言える。我々は実践的試練を通して高い思想性を追求せねばならぬ。我々の闘う主体はまだ試練を経ていない。残念ながら今の組織的力量も大きな不充分性を有している。だが今我々のしている事実・・・国家権力と真向から対決する事であることを再度心にたたきつけ、絶対に物理的な武装にも力を注がねばならぬ。又クラスと闘争委の遊離状態を止揚し有機的なサイクルで結びつけ闘争委全共闘運動を総体で主体的に担っていかねばならぬ。
 全学友は全共闘の担い手になれ、厳しい自己検証と再なる組織化と物理的な武装で全学封鎖を貫徹しなければならない。
   




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